わがまち食自慢:鳥取・琴浦 大山乳業・白バラ牛乳 /中国
更新日付
12/12/2007
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◇60年の歴史、関西でも根強い人気
大山山ろくを中心とした豊かな自然の中で生産される大山乳業(鳥取県琴浦町)の「白バラ牛乳」。約60年にわたって地元で親しまれている牛乳だが、関西や山陽地域でも根強い人気がある。国全体で牛乳の消費が落ち込む中、新製品の開発や生産者と消費者との交流などで、消費の確保、拡大を目指す。【田辺佑介】
◇出発は終戦翌年、32人で酪農組合
1946年に、現在の琴浦町内の酪農家32人が「伯耆酪農組合」を設立。周辺組合と合併して66年に「大山乳業農業協同組合」となった。
「白バラ」の由来は、伯耆酪農が設立したばかりのころ、組合の名前が固く漢字も難しいため、牛乳のイメージにあった名前を探していたところ、京都の菓子屋が持っていた「白バラ」の商標に着目。交渉して譲り受けることになった。白バラには「私はあなたにふさわしい」という花言葉もある。
白バラ牛乳の特長は、牛乳の主な成分である脂肪、糖分、タンパク質、カルシウムが高い濃度で、バランスよく含まれているため、味がよく栄養価も優れている点。
◇生産原乳全部を、1カ所で製品化
県内で生産される原乳のすべてを、1カ所の工場で製品化するため、製品の管理や生産者への指導なども行き届き、衛生的にも優れているという。
現在、全219戸の酪農家で年間6万3000トンを生産している。山陰地域での販売高は27・1%で、関西46・2%、山陽20%。37の生活協同組合を通した産地直送の仕組みや、販売高の4割を占める宅配網などによって、県外の人気も高い。
全国的に牛乳の消費量が減っている中、ヨーグルトや菓子類など新製品の開発・生産も重視。酪農家の女性でつくる「もーもーカウィークラブ」が、牛乳を使ったみるく鍋やみるく餅などのレシピを考案したり、地元の子どもや保護者向けに、PR活動や講習会を開くなど、消費者との交流も重要なテーマだ。
問い合わせ、宅配の希望などは同組合(0120・662・206)。毎日新聞
◇おいしい牛乳飲んでほしい−−直売店「カウィーのみるく館」店長・清山留美さん
直売店では、乳製品やお菓子など、牛乳を使ったさまざまな商品があります。何十年と人気なのはシュークリーム。6個入り200円のものが定番です。県内の直売店でしか売っていない「生クリーム大福」(140円)は、ミルキーでとろける食感。抹茶味、カフェオレ味もあります。
店内では、日替わりで産地限定などのこだわりの牛乳を試飲できます。商品のPRの意味もありますが、本当のおいしい牛乳を飲んでもらいたいというのが、私たちの気持ちです。